凝れば凝るほど・・・

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そんなに建ててどーすんの

それはあんまりに突然な

ネコの額の庭の前

25階マンションが

タケノコみたいに生えてきて

空がふたつに割れちまって・・・・

俺の俺の俺の空を返せよ!

山下達郎 俺の空

 

私、現在の府中の分譲マンションに移り住んで、ちょうど20年になります。 所謂、駅近タワマンってヤツなんですが、その2003年時点で府中駅周辺で3棟目の超高層住宅。ちなみに建築基準法で60mを超える高さの住宅が「超高層」という概念らしいです。 60mと言うことは20階建てくらいになるのでしょうか。さらには「高層住宅」は31m〜60m、つまり10階以上19階建てくらいまでを指すようです。

ここ1〜2年自宅の周囲にその高層住宅がそれこそ「タケノコ」みたいに生えてきています。 自宅の住所は府中市宮西町1丁目、おおよそ200m足らず四方の小さな地域ですが、30階、20階、17階、10階の高層〜超高層が4棟建っています。 

それがこの1〜2年で現在建築中が3棟(19階、15階、15階)建築予定の更地が2箇所(15階、14階)、さらには恐らく高層住宅建設用に取り壊しを待っている区画が2箇所あります。この写真をご覧頂ければお分かりかと思いますが、この宮西町1丁目には結構広い寺院と付属の墓地、コナミスポーツセンター、さらには府中市合同庁舎がこの狭い地域に存在していて、残りの土地にこの先3年も経てば10棟以上の高層マンションが存在する事になります。

でもよく考えてみれば、新宿まで20分ちょっとの京王線特急停車駅から徒歩1〜4分のところ、つまり商業地に今更低層住宅、ましてや一軒家は考えられません。 

なので高層の集合住宅がどんどん出来るのは当然と言えば当然ですが、以前から低層階住宅に住んでる人たちにとっては正に「俺の空を返せよ!」状態となるのでしょう。

で、現在建築中の物件はこんな具合です。

 

こんな風に更地になってるところを含めて、建築計画のサインは・・・

 

 

さらにはいつ取り壊されてもおかしくない一角 。ここ すべての建物は営業終了して立ち入り禁止になっています。

 

この宮西町1丁目の状況をまとめるとこんな感じになります。

赤字が現在建っている物件、青字が建築中物件、緑字が更地の建設予定地、は取り壊し間近な一角。

こうしてみるとこの狭い面積にこれだけの高層マンションが立ち並ぶってすごいというかちょっと異常ですよね!                               

しかも、この宮西町1丁目を取り囲む同2丁目3丁目、宮町、そして京王線を挟んだ寿町もこんな具合に高層住宅が所狭しと建ち並んでいます。

しかし、先ほどにも申したとおり新宿まで25分以内の府中駅まで徒歩5分以内、さらにJR武蔵野線南武線が通る府中本町駅も10分少しという交通至便な場所に、何故近年これだけの物件が次々に建てられているのでしょうか?

これ私の想像ですが、府中は商業地としても非常に古い街で今まで再開発が進んでいなかったからと思います。それが駅前の大規模開発〜駅直結の商業施設+高層マンション建設が一段落し、今度はそのすぐ隣の宮西町の再開発だってことになったのでしょう。

 宮西町1丁目の真ん中を東西に通る「国際通り」という名の一本道は、東南アジア系のおねーさんが沢山いらっしゃる正に「国際的」で猥雑な飲み屋街だったのを、一気にぶっ壊して片っ端からマンションにしてしまおう〜こんな便利な場所だったらマンション買う人イッパイいるよ!オマケに通りもキレイになるよ!ってゼネコンが考えるのは不思議なことではありませんからね!

ところがここで、これらを買う人が本当にいるのか?という疑問が湧きます。 なぜなら価格が相当に高いんじゃないか?とは誰しもが思う事でしょう。 実際にこれらの看板を見ると50㎡で5千万超となっています。

この広さを買う人って別の分譲マンションからの住み替えって考えにくいですよね。家族が増えるにしたがってより広い住宅に住み替えるのは当然のこと。

現在建築中および建築予定物件を見ると50~60㎡が殆どで、80㎡超の部屋は見当たりません。 じゃあ所帯を持って初めての分譲不動産にこれだけのお金を払える人ってどれだけいるんでしょうか? ダブルインカムだったらなんとかなる? 逆に子供が独立した初老の夫婦が郊外の広いマンションを売却して狭くても便利な物件に買い換えるとか?

ところが、先日ある人の会話を耳にして、あっそうかも?と思ったことがありました。

バブルの頃、つまり30年以上昔だと金利が高くてその当時2000万借りたのと、現在の超低金利で4000万円借りるのを比べたら、今の方が総支払額が少ない。

 え、本当かよ?と思って、自分の例を思い出して大手不動産サイトのローン試算表に数字を入力してみたら、驚くべき事実が発覚!   

 私が初めてマンション購入したのは1986年のこと。バブル景気が正に始まらんとする頃でした。 田園都市線宮前平徒歩15分で2600万円くらいだったと思います。この時2000万住宅金融公庫と厚生年金から融資を受けましたが、年利6.5〜7.2%だった記憶があります。 この数字を先のローン試算表に入力したところ・・・・

2000万円 35年固定金利7% 〜返済総額 5367万円!

それがもし今の金利

5000万円を35年固定金利1%で借りたら 〜返済総額 5928万円!    

ましてや変動金利だと0.3%切るのもある訳で、あの当時の2.5倍借りたとしても返済総額はそれ程変わらないんですね。

ここのところの大企業は別として、給料が上がらないと叫んでいる多くのサラリーマンにとっても住宅ローンに関してだけ言えば、生涯賃金に占めるその割合は30年前とあまり変わらないじゃないか?という事なのでしょう。

ただし、30年前はその後の数年のバブル景気で不動産価格が暴騰し転売で資金的余力が出来た人も多いはずだし、またバブル崩壊以降の金利下落によって殆どの人が低金利ローンに借り換えていると想像します。だから5367万円を払った人はまずいないでしょう。(もしそのまま7%で35年払い終えた人がいたらそれはそれで凄いですが・・)

逆に、現在の低金利がいつまで続くのか?これ以上金利が下がる訳はないので、この5928万は一生ついて回る事になるのでしょう。この先家族が増えて80㎡に買い換えようと思ったらさらにローン残高は増えますよね。

しかしもう一つのファクターがあって、先の5000万借入パターンで月額返済額は約12.6万円です。(ボーナス払いナシ)私の知り合いがたまたま私と同じマンションの50㎡台の部屋を賃貸しているのですが、その家賃がなんと月額17万円とのこと。

だったら買っちゃおうか!?って事になるんでしょうか。

まあ、話は長くなっちゃいましたが、交通至便な駅近の分譲マンションは今が買い時なのでしょうね、きっと。

サラリーマンにとって通勤時間が短いってとっても重要です。しかも仕事で疲れ切ったカラダで駅からちょっと歩いたらあっという間に家に着くって、こんな楽なことはありませんよ!